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裾プリーツの基本 –ソファに合わせて選ぶ5つのスタイル

コンフォートワークスで働き出す前は、ソファの裾にほどこすプリーツにいろんな型があることなんて知りませんでした。ソファに裾があるかないかくらいの違いしかないと思っていたのです。プリーツの裾が生む美しい佇まい – それは無限と言えるほどのバリエーションがあるのですから、その違いを知らないなんて本当にもったいないことですよね。

ありきたりのソファもプリーツによって個性が生まれ、見た目も一変します。コンフォートワークスで学んだ知識を、今回みなさんにもぜひシェアしたいと思います。
さっそく布張りソファやソファカバーに使われるプリーツスタイル5つ、見てみましょう!

1. ボックスプリーツ

ボックススタイルはプリーツの中でも一番よく見られる型と言えます。左右で同じ幅の生地が、互いの反対方向に折りたたまれて前面でひだを作ります。

折り目は後ろ部分の中心で合わさるのが普通ですが、必ずしもそうでなくてはならないわけではありません。ボックス部分がひとつのシングルタイプや連結したボックスのタイプなどもあり、全体のデザインによって変わります。

裾プリーツの基本 –ソファに合わせて選ぶ5つのスタイル(ボックスプリーツ)
ボックスプリーツ

2. キックプリーツ/裏ボックスプリーツ

逆向きのボックスであるキックプリーツは、簡単に言えばボックスプリーツを裏から見た時の形です。同じ幅の折り目が内向きにたくし込まれ、折り目は中心で揃います。

裾プリーツの基本 –ソファに合わせて選ぶ5つのスタイル(キックプリーツ)
キックプリーツ

キックプリーツはフラットな裾やボックスプリーツの裾があるソファの角部分によく使われる縫製です。キックプリーツが入ったソファはトラディショナルな見た目になることが多いのですが、プリーツの高さと縫製次第では非常にミニマリストでモダンな印象にもできます。こちらのIKEA KIVIK/シーヴィクの3人掛けソファにかけた、キックプリーツ付きのカバーをご覧になって見てください。

裾プリーツの基本 –ソファに合わせて選ぶ5つのスタイル(KIVIK プリーツ)

「ボックスプリーツ」や「キックプリーツ」でGoogleの画像検索をかけると、この2つの言葉の意味に曖昧なところがあることにお気づきになるかも知れません。でもベテランの仕立て屋さんはキックプリーツがボックスプリーツと同じでないことをちゃんと知っています – 実際違うものですからね。

もしボックス、あるいはキックプリーツを施したソファカバーを仕立て屋さんや家具職人のお店でお求めの場合、イメージを間違いなく伝えるには、お望みのプリーツの写真を見せるのがいちばんです。

3. ナイフプリーツ

ナイフプリーツと言っても危なくはありません。縫うのもとっても簡単なプリーツです。ナイフプリーツは片面だけ同じ方向に折りたたまれるスタイルで、別名サイドプリーツとも呼ばれます。個人的にはナイフプリーツはアームチェアやダイニングチェアなどと相性がよく、小さく短い裾に施してチェアレッグを少し見せるのがかわいいと思います。

他のタイプのプリーツと違って、ナイフプリーツはずらりとひだが揃っているのが特徴です。ひとつかふたつではプリーツというより、タックと呼ばれるべきでしょう。

4. コンビネーションプリーツ

コンビネーションプリーツとは、1種類以上のスタイルのプリーツを同じ箇所で施すことをいいます。いろんなかたちのプリーツを、これまたいろんな組み合わせで仕立てることによって思い通りのデザインを作ることができます。

この下にある図はほんの一例。クリエイティビティを存分に発揮して自分だけのプリーツをデザインしたソファがあれば、理想のリビングルームが出来上がります!

5. シャーリング/ドレーププリーツ

幅のある長方形の生地の縫い目に沿ってギャザーを寄せていくと、全体に美しいドレープのひだがある裾ができます。このドレーププリーツはとてもソフトでロマンチック。この仕立てはリネン生地で使われることが多く、きれいな波がエレガントでシャビーシックなルックにしてくれます。

ここでちょっとした秘訣:軽い生地でしたら二重にして裾部分にボリュームを出したり、リボンや揃いの生地をひだに通したりして裾を自分好みにカスタ今イズすることもできます。

 例えばIKEA KARLSTAD/カルルスタード ソファをお持ちなら、長い裾付きのソファカバーにしてシャーリングプリーツを施せば、ラグジュアリーにカスタマイズできます。

おまけ:フリンジ

フリンジは「ダウントン・アビー」に出てくる20世紀の部屋や「グレート・ギャツビー」のフラッパードレスを思い起こさせるかも知れませんが、最適な生地とフレッシュな色使いで、よくあるカバーもあっという間に個性あふれる装飾が美しいアイテムとなります。

フリンジはプリーツではありませんが、ユニークな仕立てなので、何かアクセントが欲しい時には良いかも知れません。フリンジの形や大きさも、ブリオンフリンジ、タッセル、ブラシフリンジなどたくさんのスタイルがあります。

フリンジは布張りのソファに元々しつらえてあるのが普通ですが、既製品のフリンジをお近くの家具職人のお店などで購入し、ご自分のソファにミシンや手縫いでつけることもできます。また粘着面があるフリンジのセットなども売っているのを見たことがあります – (私みたいに)お裁縫セットをいろいろと持っていない人には便利ですよね。

今度ご自分の古いソファに今までと同じソファカバーをかけるだけではなく、何か装飾や手直しを入れようと思っている方は、オーダーメイドソファカバーで印象をがらりと変えてみるのはいかがでしょう?

では次の記事でお会いするまで、happy designing!

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