IKEAは時たまなかなか変わった(…いうか理解しがたい)デザインの家具を打ち出して来ることがありますが、EKEBOL/エーケボルもそのひとつと言えるでしょう。
もともとのデザインコンセプトは小さなリビング空間にも置ける、チェアユニットに収納スペースが加わったソファでした。
でも、結果はどうでしょうか。…IKEAの最高傑作には程遠いと言わざるを得ません。
個人的にはこれはちょっと病院のベッドみたいで、今すぐまるっとかぶせるソファカバーで全部覆ってしまいたいという衝動を抑え切れません。このデザインに目がやられてしまいそう…!
第一印象はひとまず横においておきましょう。コンフォートワークス流のソファ全解剖をご覧ください。
#1 快適さ
実際座ってみると座面のポリウレタンフォームはなかなか快適ですが、背もたれも同じとは言えません。恐らく使い始めてしばらくすると背中にワイヤーメッシュが当たるのを感じるでしょう。
しかしお昼寝好きのあなたにはエーケボルは悪くないチョイスです。クッションもフレームから外し、枕がわりにして使うこともできます。
全体的な快適度は、しっかりした伝統的なソファには追いついていません。でも「いつもと違った」インダストリアルスタイルのソファとしては、座り心地はそこまで悪くないと言えそうです。
#2: デザイン
IKEAは多目的に使えるちょっと変わったデザインのソファを作りたいと前から考えていたようです。でもこちらのエーケボルのデザイン要素はいろいろと盛りだくさんすぎて「ソファとは何か?」という本質的な問いはどこかに忘れ去られている気すらします。
カラーチョイスはまたまたつまらない「IKEAベージュ」色であるカートルプ・ナチュラル。いまいちお好みでないという方は、私たちの「ボックスクッションカバー」の応用でどうにか印象を変えられるかも知れません。
端っこのちょこんとしたスペースにカップを置いておくのはなかなか素敵なんですけどね。
#3 カスタム度
カスタム度はエーケボルの強みでは決してありません。この3人がけのソファがシリーズのただ一つの商品だからです。
しかし収納スペースはたっぷり – 下の収納パネルはお気に入りを置く可愛らしい本棚になります。ダラダラ読書して過ごす自堕落な週末にはもってこいですね。
IKEAも提案をいくつか用意しています。ワイヤーグリッドにもものをかけておけるとのことですが、個人的にはやめておこうかな…
#4 価格
3人がけのエーケボルソファは¥59,990です。同じ値段では座り心地の王様、EKROPP/エークトルプと変わりません。
となると突飛なデザインで座り心地はそこそこというものよりは、超快適なソファに¥59,990使った方が良いかなというような気がします。
でもインダストリアルでデザインの試行錯誤中という感じのソファがお好きという方なら、これはかなりお手頃価格と言えそう。
最後のまとめ
IKEA エーケボルはコンセプトとしては面白いですが、IKEAはもうちょっとうまくアウトプットできたはず。たとえば目立つ収納スペースをこれ見よがしに作るのではなく、ソファの下から出せる引き出しのような形でも良かったんじゃないかなと思います。
エーケボルの価格は、IKEAの他のインダストリアル風のソファより比較的安いと思います。DELAKTIG/デラクティグのソファで考えてみましょう。デラクティグの価格はエーケボルのほぼ2倍!かなり開きがありますよね。
快適度の8割は、しっかりと作られた座面クッションによるものです。素晴らしいサポートがあり、座ってもちょっと横になって目を閉じても心地よいシートです。
さて、これで面倒なレビューは私たちが片付けました!あとはあなたの部屋のインテリアにエーケボルが合うかどうか検討するだけです。
もしもうエーケボルをお持ちの方がいたら収納スペースをどうカスタマイズしたか、コメント欄でぜひ教えてくださいね!